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代表作 |
「ポケットモンスター」
「ヴァンドレッド」
「ファイナルファンタジー:アンリミテッド」
「陰陽師安倍晴明〜王都妖綺譚」
「テニスの王子様 |
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Q1 |
先ず、この作品をやろうと思ったきっかけ、或いは理由をお聞かせください。 |
A |
「LAST EXILE」の脚本が終盤にさしかかった頃に、「次、こんなのあるんだけど…」ともちかけられたのが「七人の侍」でした。アニメにする、と聞いて、「はあっ!?」と素で驚いたのを覚えています。びっくりした次の瞬間には、大好きな時代劇を、世界的なタイトルの名のもとに再構築できるのは野心的かつ面白い挑戦と思い、「やる」と即答しました。 |
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Q2 |
「七人の侍」の脚本を新たにアニメとして書き起こす上で、苦労のようなものはありましたか? |
A |
なにより登場人物が大人たちなので、経験を踏まえた大人ゆえに生みだされる台詞や芝居を書けるのは楽しかったです。
作業を始める前に、まず原作の脚本にあたりました。とてつもなくシンプルな構成と、余計な説明のない台詞に、一切の混ぜ物を拒否する凄みを感じて「さて、困った」。
しかし最大の苦労は、これは「農民が米で侍を傭って野伏せりと戦う」という物語であり、それこそが「七人の侍」を「七人の侍」たらしめている理由であるという結論に達するまででした。ビジュアルが近未来テイストだからとか、アニメ化だから、といった理由で、大胆な変換をする案も百出しましたが、どう変換しても「七人の侍」にならない。むしろ遠ざかる。ヒーローが集結して弱きを助け、強大な敵と戦う話は定番のプロットですから、逆に新味がなくなってしまうのです。そこで、「米」と「身分」にこだわり、原作の台詞、シチュエーションもアニメ版ではかなり引用しています。 |
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Q3 |
「侍」ものの実写では独特な世界観がありますが、脚本で「せりふまわし」や「間」など、きをつけたことなどはありますか? |
A |
脚本上は、純粋に時代劇として描いています。時代がかった台詞まわしはあちこちに出てきますが、それ以上にこだわったのが、侍たちのハードボイルドぶり。余計な言葉を重ねなくても、呼吸でわかりあう男たちの世界です。また、原作から香り立つ汗や土、埃のにおいを芝居のなかにどう組み込んでいくにも、かなり注意を払いました。
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Q4 |
書いてみて、すんなり書けたエピソード、或いはお気に入りのエピソードというのはどの辺ですか? |
A |
あまり話すとネタバレになってしまうのですが(笑)、大人たちの余裕のなかで、ただ1人の若侍カツシロウのあがき、痛み、苦しさにまつわる展開には力を入れました。カツシロウを中心に、見守るカンベエと侍たち、巫女キララとの物語は侍を「美学」だけに終わらせない、この作品なりの武士道へのアプローチです。
また、メカ侍にアレンジされたキクチヨと、少女コマチのエピソードの数々は、原作の「菊千代」の発展型として楽しんでもらえればと思います。 |
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Q5 |
富岡さんから見た、黒澤明「七人の侍」の魅力と、それに対して「SAMURAI 7」はココが魅力だ!というところをお聞かせください。 |
A |
若干オリジナル展開がくわわっていますので、原作の名台詞「勝ったのは農民だ」で締めるための物語の流れには気を使っています。
アキンドという、原作にない勢力によって時代の変化を描いていますが、そこは現代性をかなり加味した展開になっています。どんなことが起こるかは見てのお楽しみで、苦心したのはアキンドがらみの一連です。 |
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Q6 |
富岡さんから見た、黒澤明「七人の侍」の魅力と、それに対して「SAMURAI 7」はココが魅力だ!というところをお聞かせください。 |
A |
原作を劇場で見た時、なにより侍たちの凄みに圧倒されました。実写なるがゆえの役者の迫力、映像の迫力、全てにおいて、とにかくカッコいいのです。かたや「SAMURAI 7」は、原作を踏襲しつつもアニメならではの凄みで、全部が魅力です!
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Q7 |
黒澤作品との関連性は、どういう風に持たせていくのでしょうか? |
A |
原作の魅力はね、主題が格好良さにあることなんだよ。特に前半の七人そろい踏みまでが今までにある映画の中で金字塔と言っても過言ではない程、かっこいいわけですね。勿論、荒野の七人なんかより断然かっこよい訳ですよ。その格好良さをどこまで表現できるか、精一杯我々はあがいてみたつもりです。 |
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Q8 |
視聴者の方々へのメッセージをお願い致します。 |
A |
テレビの現場で、時代劇が作りにくくなった、という声をよく聞きます。それは、現実に私たちが生活しているいまの時代で、「悪」がわかりにくくなったせいだ、と分析する向きもあります。そんな時代性を踏まえたアレンジを、勧善懲悪を魅力とした原作にくわえています。
見えない悪の本質に、カンベエたちがどう斬り込み、どんな運命をたどるのか、新しい時代劇のかたちを模索し、書き上げました。生まれ変わった七人の侍たちに、カタルシスを感じて惚れて下さい!
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